2008年09月10日

第11戦 ハンガリーGP



F1はヨーロッパラウンドも後半戦に突入し、唯一の東欧開催となるのが今回の舞台となるハンガリーです。速過ぎるマシンスピードを抑えるという点でいわゆる「ストップ・アンド・ゴー」のタイプが主流となった昨今のF1サーキットですが、ハンガロリンクサーキットは初開催時から「ガードレールの無いモナコ」と呼ばれた程の中低速レイアウトで、全くと言っていいほど抜き所が無いので、予選グリッドが非常に重要になってきます。またF1以外はほとんどレースが行なわれない事もあって、レコードライン以外は路面が滑りやすい事もオーバーテイクを困難にすると共に、ドライバーにも慎重且つ大胆なドライビングが要求されます。

気温30℃、路面温度41℃という炎天下の決勝レースは、マクラーレンのH.コバライネンがF1参戦28戦目で初優勝を飾り、合わせてF1史上100人目のウィナーとなりました。前を走っていたフェラーリのF.マッサや同僚L.ハミルトンのトラブルに助けられた面もありましたが、少しでもラインを外せばマシンの挙動が乱れるというプレッシャーの中で予選2番手からの堅実な走りがあったからこそ、他のマシンが脱落したときに先頭に立てるとも言えますから、昨年ルノーで不振を囲って一時シート喪失も囁かれていた頃のことを考えれば、今季トップクラスのチームでドライブするだけの実力があることをしっかり証明して見せたと宗田は思います。
2位には、今季最高の5番手スタートとなったトヨタのT.グロックがこちらも自身初の表彰台を獲得しました。1度はF1に参戦したものの下位チームで充分な成績を残せずにシートを失い、昨年のGP2チャンピオンとしてF1に戻ってきましたが、シーズン前半はなかなか結果が出ず、カナダで初入賞後ようやく波に乗ってきたところに前戦ドイツで大クラッシュを喫してと、今一つ周囲の期待に応えられなかっただけに、今回は予選からの好調を維持させて見事に結果を出してくれました。
3位には前戦と同じ6番グリッドからスタートしたフェラーリのK.ライコネンが入り、現在遅れをとっているタイトル争いに何とか踏みとどまりましたが、スペイン以来勝ち星から遠ざかっており、昨年見せてくれたキレのある走りが鳴りを潜めてしまったのが宗田的には非常に気懸かりです。

一方、ライコネンとタイトルを争っている2人のドライバーには厳しい結末が待っていました。
ドライバーズポイントでトップに立つマクラーレンのL.ハミルトンは、予選でポールポジションを獲りながら、スタートでフェラーリのF.マッサに先行を許し、逃げるマッサを追う中で左フロントタイヤがパンクして予定外のピットストップを強いられ、結果5位入賞に留まってしまいました。これまでも他のドライバーに比べてタイヤの使い方が厳しいと言われており、今回のパンク原因がそれに因るものかどうかははっきりしてないのですが、今後もそのドライビングスタイルがタイヤ交換(=レース戦略)に影響を及ぼすとすれば、昨年の様に終盤の大事なところでポイントを落としかねない気がします。
また、ハミルトンが脱落して快調にトップを走っていたマッサは残り3周でエンジンブローによりリタイヤに終わってしまいました。追い越しがほとんど出来ないこのサーキットで3番グリッドから見事なスタートダッシュを決めてレースをリードするという、これまでとは違うパターンでの勝利をほぼ手中にしていただけに、とても悔しかったに違いありません。ただ、見方を変えれば、ポールポジション以外のスタートからでもレースに勝てるというところを見せたわけですから、その点では今後のタイトル争いが面白くなったと宗田は見ています。

そして、日本勢。
すっかりテールエンダーの常連と化してしまった(苦笑)ホンダは、J.バトンが久々に中団の12番手スタートで期待を持たせたものの12位完走に終わり、17番手スタートのR.バリチェロも16位完走と全くいいところ無く終わってしまいました。以前、完全に来年に軸足を移したとされたマシン開発は今シーズンのマシンに対しても続けられている様ですが、結果が伴っていない現状を見る限り、残念ながらもはやこれ以上の速さは望めない様に思えてなりません。
トヨタはグロックの表彰台と合わせて、J.トゥルーリも9番手スタートから7位入賞を果たし、ホンダとは対照的にマシンのポテンシャルを確実に上げてきました。恐らくは富士での日本GPで最高のパフォーマンスを出せるように照準を合わせているでしょうから、こちらは期待が持てます。
16番グリッドからのスタートとなったウィリアムズの中嶋一貴クンは、ピットでの給油の際に火が出るというアクシデントもあり、14位完走に終わってしまいました。チームメイトのN.ロズベルグの走りと合わせて考えると、マシンのパフォーマンスが完全にサーキットに左右されてしまっている様ですが、出来れば今回の様に下位からのスタートであっても、一瞬でいいから周囲が目を見張るような走りを見せてくれればと、宗田だけでなく日本のファンは皆思っていることでしょう。

最後に宗田的に…今回からマクラーレンもBMWザウバーやホンダの様にフロントノーズ上に空力デバイスを付けてきましたが、非常に洗練された感じの印象を受けました。マシンの素養が違うとはいえ、同じデバイスでどうしてホンダはかっこ悪く見えるんでしょう(苦笑)
posted by 宗田本一郎 at 14:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008年シーズン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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