2008年07月09日

第8戦 フランスGP



再びヨーロッパに戻ったF1は、高速サーキットでの2連戦を迎えます。「Grand Prix」の綴りでもわかるように、グランプリレース発祥の地であるフランスGPの舞台は郊外にあるマニクールですが、フランスの政治的影響で開催地となったものの、あまりの不便さに関係者の評判はすこぶる悪く、昨年が最後の開催と言われていました。それがなぜか今年も同地での開催となり、今度こそ最後のレースになるだろうと言うのが大方の見方です。
コースレイアウトはストレートを様々なタイプのコーナーやシケインで繋いでおり、一見すると単純な高速サーキットなのですが、ストレートスピードを稼ごうとダウンフォースを減らすと、スタート直後のエストリルコーナーでの脱出速度が下がり、結果次に続くストレートでのスピードが伸びないことや、低速コーナーやシケインもある為、ダウンフォースを大きくとらなければならない上に、マシンセッティングも非常に難しいものとなります。また、約30mの高低差があることも、マシン・ドライバー共にストレスとなります。

午前中に雨がふったものの、ドライコンディションの路面でスタートした決勝レースを征したのは、フロントローからスタートしたフェラーリのF.マッサでした。ポールポジションのK.ライコネンと共に、スタートから他車を大きく引き離して、レース中盤までグリッド順のままで1−2態勢を築いていましたが、ライコネンのマシンのエキゾーストパイプ(排気管)が破損した事で大きくペースが落ち、39週目に順位が入れ替わると、そのままの状態で1−2フィニッシュを決めました。マッサは今季3勝目でドライバーズタイトル争いでトップに立ち、チームもコンストラクターズタイトル争いでトップになりました。予選からの好調をしっかり維持しての勝利であると共に、ライコネンに降りかかったアクシデントを最小限にとどめての1−2フィニッシュは、改めてチームの底力を見せつける格好となりました。
そして3位には、4番手スタートから順位を上げ、終盤はマクラーレンのH.コバライネン、BMWザウバーのR.クビサとの接戦を逃げ切ったトヨタのJ.トゥルーリが自身3年ぶり、チームとしても2年ぶりの表彰台を獲得しました。レース直前に初代チーム代表のオベ・アンダーソン氏がラリーレース中に事故死したことで、スタッフはもちろんマシンにも喪章を巻いてのレースだっただけに、喜びもひとしおだったことでしょう。

一方で、フェラーリとは対照的に流れが悪かったのがトップを争うマクラーレンとBMWザウバーでした。
前戦カナダでのペナルティで予選10グリッド降格が決まっていたL.ハミルトンは、13番グリッドから9番手まで順位を上げたところでシケイン不通過によるドライブスルーペナルティを受け、完全に上位争いから脱落してしまい、10位完走に終わってしまいました。H.コバライネンも予選で他車のタイムアタックを妨害したとして予選5グリッド降格で10番グリッドからのスタートとなり、追い上げを見せるも4位入賞が精一杯でした。
カナダでは1−2フィニッシュを決めたBMWザウバーも、前戦優勝のR.クビサが6番手スタートから5位入賞を果たしましたが、N.ハイドフェルドは予選から全く奮わず、11番手スタートから13位完走に沈んでしまいました。
マクラーレンは、カナダでのペナルティに対するハミルトンのコメントがメディアの不評を買ったあたりから、チームのレースに対するモチベーションが下がったように宗田には感じられましたし、BMWザウバーは優勝は経験したものの、他の2強と真っ向勝負の結果ではないと言う部分で、しばらくは今まで同様に堅実な走りでコンスタントにポイントを稼ぎながらマシンのアップデートを進めていくスタンスが続くように宗田には思えました。

そして、日本勢。
今回も予選で下位に沈んだホンダは、R.バリチェロが18番手スタートから14位完走にもっていくのがやっとで、J.バトンに至っては17番手スタートからこのレースただ1人のリタイアに終わってしまいました。未だに戦闘力が上がらないマシンを何とかゴールまで運ぶレース展開を続ける身として、ライバルのトヨタの表彰台獲得はさぞ悔しかったことでしょう。
トゥルーリの3位獲得に沸いたトヨタですが、一方で8番手からスタートのT.グロックは11位完走と奮わず、W入賞の難しさを改めて感じさせられました。言い換えれば、今回マクラーレンやBMWザウバーのマシンを抑えての3位入賞は、トゥルーリの気合による部分が大きかったとも言えるでしょう。
ウィリアムズの中嶋一貴クンは、16番手スタートから15位完走と苦しいレース展開でした。宗田が見る限り、どうもマシンのアップデートは完全に頭打ちになった感があり、マシンのサーキットに対するパフォーマンスの差がはっきりと分かれているように見えます。そんな中で一貴クンには、順位が悪ければ悪いなりに一発でも関係者が目を見張る走りを、順位が良ければそれを維持しつつ更に上を狙う走りをそれぞれ披露して欲しいものです。

最後に宗田的には…次のフランスGP開催地にいくつか候補が挙がっている様ですが、関係者の評判だけでなく、観客のアクセスやレースとしての面白さも考慮したサーキットを選んで欲しいと思います。
posted by 宗田本一郎 at 15:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008年シーズン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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